暮色涼風

フライド・グリーン・トマトの暮色涼風のレビュー・感想・評価

4.1
知り合いにこの映画をすすめられて、観るより先にフライド・グリーン・トマトを食べたくなって、作ってみてから鑑賞した。
ピクルス以外の方法で初めて食べた青いトマトは、思っていたより甘く、衣の油っぽさと酸味の爽やかさの相性も良かった。
熟していない"不完全なもの"でも、このような調理の仕方で、熟した物に劣らない料理になる。
この映画において、青いトマトとは、異端者であるイギーや片腕を失くした少年、差別を受ける黒人やこの時代の女性といった社会的マイノリティの象徴であると受け取った。
未熟だったり何かが欠落していたり、そういった不完全なものにも、個性があり、味があり、価値があるのだ。

美談のようなノスタルジックな雰囲気で語られているが、完全犯罪の内容は残酷だ。

勿論CGではない、はちみつ採取のシーンが衝撃すぎるけど、ずっとプーさんが脳裏にチラついた。
暮色涼風

暮色涼風