ゴリラ

悪い女のゴリラのレビュー・感想・評価

悪い女(1998年製作の映画)
3.0
キム・ギドクの監督3本目の作品

タイトルから『悪い男』の対になる感じのものを想像したが、全然悪い女じゃなくただただ不幸な女だった…
副題の青い門が原題なのね
恐らく『悪い男』公開後にリリースされたからこんなタイトルにしたのかな
見事に釣られたわ…

主人公の女が住み込みで働きに来た民宿は、一見普通のファミリー経営の民宿だが、実は売春宿も兼ねてるという設定
キム・ギドク作品は突拍子もない設定であっても基本説明なしに進むが、娘が『こんな家やだ!』と言ったりと至極まっとうな客観的な突っ込みが入るとこ意外だった

穴兄弟ならぬ穴親子となってしまった、息子と親父が同じ性病にかかり、バッタリ病院で鉢合わせるシーンは笑った
んで、そのあと二人で酒を酌み交わすて…
『メビウス』といい、親父と息子で性について語るのはちょっと…

なんやかんや揉めながらも最後は家族団結でジナを守るという何ともキム・ギドクにしか描けないようなぶっ飛びホームドラマ
こりゃキム・ギドク流性教育映画だな!
バッドエンドが多い中、本作は珍しいほっこりエンディングは意外と良かった

ジナから金を巻き上げるヒモ男は、見た目といい設定といい『そこのみにて光輝く』の高橋和也に似てる
港町の場末感も近いから呉美保監督はこの映画に影響受けたのかなと勝手に思った


親父のオデコにハエが…
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