一作目の『スター・ウォーズ』が公開された1977年、ポーランドではこんな変態的SF映画が国費によって作られていた!
しかも、途中で制作中止に追いやられてから10年越しに未完のまま公開されたものすごい歪な作品。
観る前に察してはいたけど、やっぱり難解だった。
ただでさえ台詞が抽象的過ぎる上に、撮影中止に伴って映像が断片的になってる事で監督の意図しない難解さも加わっている。
まあ、宗教の話をしようとしてるのはなんとなく分かるけど。
ただ、ポーランド文化庁の出資によって結構なスケールで描かれるズラウスキー監督の変態的ヴィジュアルイメージは凄みを感じる。(冒頭の馬が雪の中を駆けていくシーンはカッコいい)
その上、この時代にSF映画をドキュメンタリータッチ(所々POV)で撮るというのも前衛的であり、未完の状態とはいえ、これを世に出せて良かったと思う。
「信仰なくして思考はない」
「人は行動する時だけルーツを持つことができる」