近藤啓二

シルバー・グローブ/銀の惑星の近藤啓二のレビュー・感想・評価

5.0
膨れ上がる予算と暴走する監督の情熱に国家が製作中止に、しかしそれでもなお、年月をかけて完成までたどり着いた「未完のSF叙事詩」。
未撮影、紛失部分を現実の風景と監督のナレーションで補うという、一見苦肉とも言える方法がラストの余韻を生み出し、映画にはこういう完成もあるのだと思わされます。もし完全な形で完成されていた場合、いま現存するこの作品はなかったのかと思うと、不思議な感じです。
近藤啓二

近藤啓二