とみやま

Peaceのとみやまのネタバレレビュー・内容・結末

Peace(2010年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

面白いのと同時に、すっごい疲れた。
見始めは、ネコかわいいなあ、でも平和と関係するのかなあ、と思っていたけれど、橋下さんの戦争経験談とラストのネコ展開で、ほおほお、とうなずく。共存する、という視点からの平和なのだけれど、まあ、いろいろあるよなあ、と思ったり。
戦争の時代は国単位で物事が動く世界で、個人の感情は尊重されにくい時代だったかもしれないけれど、現代はマクロというよりミクロな世界になって、「個人の世界」が隣り合う社会が生まれていく。その中での平和って何か?とすれば、ミクロでミニマムな個人がどれだけ良きものになるか、ってなるのかもしれない、と。
社会福祉が大きな材料にもなっているけど、共存という意味では、福祉ってなんだろうなあ、と考えてしまう。制度が整ってないという話が出てくるけど、福祉って制度を整えたり、システム化が完璧になっても、それだけでは補いきれないものがあって、それは寄り添うこと、それこそ共存であって、それは人間は根本的にシステム化できないからなんだろうけども。個人の世界がありながら、いかに隣り合えるか、が共存からみた平和であり幸福、みたいな。その、幸福という、言語化しきれない価値観を生み出しているのはきっとそこにあって、だから柏木夫妻はこの仕事をし続けるんだろうな、という感じ。
うむむ…、言葉がごちゃついている。観察映画って能動的に観なきゃいけないから、こうなってしまう…
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