ねむ

SOMEWHEREのねむのレビュー・感想・評価

SOMEWHERE(2010年製作の映画)
3.7
中々手を出せなかった作品のうちの1つ。

ここんとこ観ている映画で根底に感じることは、心に辿り着こうとすると、身体が立ちはだかるということ。

リンクしないまま欲求だけに身を投じても、満たされるものは一過性だ。
ある意味衝動というのも、生きてることに違いはないけど。
息を吸い続けることも吐き続けることも出来ないのと同じか。

1人の人間の中に、職業、父、男、色んな役割が混在している当たり前のことを改めて思った。
どれかの比率が異様に高く見える人多い。特に父とか母とか親の顔はそう。
でも本当は1つの身体を役割の数で割っているのが自分なのではなくて、それぞれ1つの役割に1つの身体なのかもしれない。

何がそんなにさみしいのか説明出来んこともあるよね。
水平線がずーっときれいだった。
どこにでも行けるし、どこに行ってるのかわかんなくなる時、子どもがやってきて目印みたいになってくれたら、真っ直ぐ歩いてみる気がやっと起きるのかもしれない。

子どもって、色んな意味で何かメトロノームみたいな存在になる。
自分がぐちゃぐちゃの迷子になっても、規則正しいリズムを連れてくるから一緒にいる間に気持ちが整ってくる時がある。
ねむ

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