スギノイチ

爆走の報酬のスギノイチのレビュー・感想・評価

爆走の報酬(1971年製作の映画)
3.0
ヒッピーvs暴走族。
ロジャー・コーマンによる一連のバイカー映画を見る限りはヒッピーも暴走族も似たような享楽集団のイメージだったが、この映画では明確に敵対関係にある。

敵となる暴走族はかなり凶悪で、脱退するもの(特に女)にはリンチと輪姦で制裁する。
ヒロインは制裁を恐れてヒッピーのコミューンに逃げ込むが、非暴力を掲げるヒッピーは役に立たず、暴走族の襲撃にあって結局拉致・拷問の憂き目に合う。
ボロボロになったヒロインは、かつて敵対していたらしき黒人チームに救われる。
ここのリーダーが男顔負けの豪傑タイプで、相手が悪漢だろうと騙し討ちを嫌うなどかなり任侠節。
一度は反目し合うも、女リーダーがツンデレなおかげで彼らと協力することになる。
そこにヒッピーも合流し、ヒッピー&黒人連合vs白人暴走族の戦いとなる。
暴走族もヒッピーも、どちらも社会のはみ出しものなので警察は動いてくれないのだ。

最終決戦は大混戦で、ヤクザ映画並みに人が死にまくる中々すごい展開に。
せっかくの決闘シーンは何だかワタワタ&グダグダでいまいち良くないのだが、ずっと非暴力を貫いていたヒッピーのリーダーがいざ戦い出すと強かったのはカタルシスがあった。
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