tetsu

マン・オブ・スティールのtetsuのレビュー・感想・評価

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)
3.7
「ジャスティス・リーグ」きっかけで、
DC作品のソフトを買いそろえた友達から、
本作を貸してもらい、鑑賞!

滅亡した"クリプトン星"の生き残り、
"カル=エル"は自分の正体を知らぬまま、
"クラーク・ケント"として
地球で生活をしていた。
成長するにつれ、
徐々に力に気づいてきたケント、
彼は自分の出生の秘密を探る旅に出るが、
そんなある日、
同じくクリプトンの生き残り"ゼット将軍"
が地球に上陸。
地球征服を望む彼と対峙することになるのだった...。

正直、初見の頃は幼く、
今回のスーパーマンに対して、
それほど期待もしていなかったので、
あまり高評価はしなかったが、
「ジャスティス・リーグ」を観た今になって、
やっと面白さを感じてきた
というのが正直な印象。笑

今作のスーパーマンの特徴は、
"人間臭いところ"
これまでは、スーパーマンというキャラクター自体が宇宙人のため、全く感情移入できない
と思っていたが、前言撤回。
それこそ今作のスーパーマンは、
地球生まれ、地球育ち、
と、ほとんど人間のように描かれていたのが印象的だった。
人間のひととなり(人柄)は、
大部分が周囲の環境に影響されると心理学の授業か何かで聞いたけれど、
本作は正にそれで、彼が父や彼の母の影響を受け、優しい人間として育っていくところには好感を持ったし、
だからこそ彼が最後に下す苦渋の決断が、
"神"のようなクリプトン人としての
"スーパーマン"ではなく、
あくまで"人間"として育ってきた
"スーパーマン"
ということを強調していて、感慨深かった。


このあと、微ネタバレです。
お気をつけください。

*******************************************

しかし、公開当時、
海外の評価は賛否両論で、
芳しくない意見も多々あったのも頷けるように、ツッコミどころが多々あるのも確か。
クリプトン星に翼竜がいて、
なぜか空を飛ばずにそれに乗るスーパーマンの父(←地球とクリプトン星の重力は違うかもしれないので断言は出来ないが。)、
上手くやれば、育ての父の死は防げたのではないか問題、
予想以上に建物を簡単に壊しちゃうスーパーマンなどなど、
挙げ出したらキリがないが、
とはいえ、最後の2点に関しては主人公の人間臭さを際立たせるために必要だったのかもしれないし、
後の展開を知っている今となっては、許せる部分も多々あった。
(それだけに、このあと続くシリーズ作品のフォローが上手かったとも言えるのかも。)

*******************************************

そんな本作、何度も映像化されてきたスーパーマンのリメイクとして、
クラークケントの家族の若い頃を描くなど、
新たな挑戦にも踏み込んでいるが、
最も評価すべき点は、
ヒロイン"ロイス・レイン"の描き方
かもしれない。

これは、
本編の特典映像でも少し触れられていたが、
"男性のヒーローに助けられる か弱い女性"
という、これまでのヒロイン像から、
"冒険心に溢れる新聞記者"
という自律した女性像になっているところが良かった。
この後、「ワンダーウーマン」が作られ、大ヒットしたことを考えると、その兆しは、この時点からあったのかもしれない。

というわけで、
鑑賞中、
一時停止をすると地上波で「ドラゴンボール超」が放送されており、
「アクションシーンほぼ同じやん」とツッコミたくなった本作。
「ドラゴンボール EVOLUTION」(←歴史に残る劣化実写化の1つ)の製作陣にこそ、是非、観ていただきたいDCEU(=DCコミックスの連なる映画シリーズ)の記念すべき一作でした!笑

参考

KRYPTON (Syfy) "Greatest Hero" Trailer - Superman prequel series
https://youtu.be/utrMwwtTY7A
(そんな惑星"クリプトン"を舞台に"スーパーマン"の祖父の青年期を描いたドラマがコチラ。どうやら、本国では昨日が放送1回目だったとか!!)
tetsu

tetsu