じょにー

マン・オブ・スティールのじょにーのレビュー・感想・評価

マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)
4.8
DCEUでこの一作だけ見てなかったんですが、やっと見れました!

しかし長い。本格的なバトルまでが長い。何度かバトってもまだ終わらない。
ここまでじっくり描いたのはスーパーマンというイメージを膨らませようという試みなのかな。
それにしては色んな前フリに対して論理的な答えも提示されたような気はしなかったし。

一方で、スーパーマンの規格外なスケール感は見事に視覚化されてた。
一撃ごとに車がすっ飛び、地面は割れ、ビルが崩れる。ともすれば少年漫画のようなブッとびバトルを、リアリティを伴って見せつけてくれたのは感謝!
少なくとも戦闘シーンはジャスティスリーグ(2017)よりよっぽどドキドキしましたね、、。笑
こういうバトル描写が好きだからBvsSを楽しめたのかもしれない。

どちらかといえばスーパーマンという存在に対してのテーマより、「強さ」に対して考えさせられる物語だったように思う。
人間とは比べものにならない強さを持つ彼が、いかに力を振りかざさず生きるか。逆にどんな時にはその力を発揮するか(この辺曖昧だったのが残念)。
最後の一撃も、力を振り絞って、、というよりは、迷いに迷った末のとどめに見えたのが悲しかった。
倒してスッキリ!みたいな単純なカタルシスで終わらないのは良いですね。力を持つ者の宿命として見るとよりおもしろいかも。


2021.7.23 追記。

いやめちゃくちゃおもしろいな?前見た時の倍くらい好き。
とうとうザック・スナイダーに惚れた。

改めて見てみると、家族という関係性の輪郭を強く尊いものとして描き切ってるのと同時に、それと同じくらい自由への憧憬が滲んで見えた気がする。
自分の大切なものが脅かされることへの恐怖、踏み入れられないことが真の自由・・・そういう考えが自由の国の根底にはあるのかも、なんて思うと納得感もある。
「よくも母を脅したな!」そう叫ぶクラーク・ケントを見てほんの少しの戸惑いと同時に、脅威に対して糾弾できる崇高な精神と、実際に抵抗できるだけの力がある事実に感動した。

そしてCGの異常な程のレベルの高さにビビった。2010年代とは言えこの尺・規模をCGで魅せて圧倒するのは凄すぎる。
やっぱり尺はちょっと長いかなとは思うけど、描くべき部分は譲らず神話のように凄まじいクオリティで描いてくれるDC映画が好きだ。
じょにー

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