ひとみ

渇きのひとみのレビュー・感想・評価

渇き(2009年製作の映画)
3.9
「お嬢さん」が楽しかったので、パク・チャヌク監督の過去作を鑑賞。
感染症の治験に志願した神父が蘇生と引き換えにヴァンパイアとなり、幼なじみの夫婦と再会。その後に展開される生と性。


え…えーと…なにこれ笑

終わりそうで終わらないストーリー展開は嫌いじゃないけど、山場に大小の区別があまりなく、展開の多さの割には単調な印象だったかなぁ。

孤独・享楽・愛憎・悲哀。
主役2人に映る感情はどれも物哀しく、タイトルの「渇き」の通り、常に漂う満たされなさに観ていて息苦しさを感じ……るかと思いきや、中盤のとあるシーンで大爆笑してしまい映画の印象がこれで決定的になってしまった!
ガンウのあの顔、あの演出!!笑
全力で笑わせにきているとしか思えなかったし、この1(2?)シーンで、好きな作品だと決まりました。

細かなところでは、意図的に使われた青色の衣装の中、下着までしっかり青だったこともちょっと笑ったなぁ。
髪はボサボサ・メイクもなおざりだったテジュがどんどん美しくなっていく様も観ていてうっとりしました。


観終わった後、ふいにスピッツの「青い車」が浮かんだと思ったら、この曲の歌詞とこの映画の情景って不思議と重なっているんですね。
車は青じゃなかったけど。
めちゃめちゃ爽やかな曲だけど。
全く関係ない作品なのに偶然の繋がりが面白いなと、作品の外でも小さく楽しめました。
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