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映画と恋とウディ・アレンのamamのレビュー・感想・評価

映画と恋とウディ・アレン(2011年製作の映画)
3.8
ウディアレンの映画にはまったのはここ最近。このドキュメンタリーを観て納得したことがたくさんあった。
ウディアレンはあくまで画面の中の人で、どこか実際には存在しないようなイメージがあった、似顔絵も簡単に書けそう。それだけキャラクターが立っている。
出演作が多いので出たがりなのかと思っていたが、昔は吐くほど人前に出るのがいやだったそう。
自虐的でシニカルでいつもきょどきょど動きはコミカル。自分はいつか死ぬとはじめて知ったときから、皮肉っぽくなったらしい。

「作品が気に入っていなかった」
「後悔した」
「歓声を真に受けたらいけない」
「人生の落伍者の気分」
「編集でこんなにもがいて作っても失敗に終わる」
「カンヌは悪夢の時間」
「早く家に帰りたい、スポーツを観たい」
などなど、ネガテイブな語りのオンパレード。
それがもっといい作品を作ろうというエネルギーになっているんだろう。

ウディアレンは撮り直しはしないし一つの作品を突き詰めていくというよりは、数打ちゃ当たるじゃないけれど、たくさん作ればいつか名作が生まれるという数量説がモットーらしい。
一年に一作のペースで沢山面白い映画作っているが、脚本を書くのがものすごく早いらしい。書くのはずっと変わらずタイプライター。
あと驚いたのは、こんなに女性が好きな人だったんだっていうこと。
彼のこれまでの恋愛やスキャンダルについても触れており、そういう点も含めてウディアレンの人間像に迫る内容になっていた。

長生きの家系らしいウディアレン。もっと長生きして、たくさん映画を作って欲しいな。
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