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映画と恋とウディ・アレンのtomひでのレビュー・感想・評価

映画と恋とウディ・アレン(2011年製作の映画)
3.0
観てなかったと思ってアマゾンプライムでレンタル。観始めて暫くして既に観ていた作品だと気づいたが、もったいないので2回目の鑑賞(笑)

ウディアレンのドタバタでどうしようもない稚拙な笑い、理解しがたい哲学をも含めた知的な笑い、宇宙の膨張を心配しながら今日の晩御飯のメインディッシュの焼き加減を真剣に悩むようなそんな振り幅のある彼の映画が好き(笑)

ウディアレンの生い立ちからほぼ現在までのドキュメンタリー。彼自身が出演して脚本、撮影、編集、映画作りのアプローチなどを彼自身が語っているのでとても興味深く観られる。過去の作品を遡りそれぞれのエピソードが出てくるのでファンはかなり楽しめると思う。個人的には「ゴッドファーザー」のカメラマン、ゴードンウィリスを「アニーホール」というコメディー映画に呼び込んだ話がとても興味深かった。

そして振り返ると自分が好きなウディアレン作品は全てゴードンウィリスが撮影していた事に気づいた。「アニーホール」「マンハッタン」「スターダストメモリー」「カメレオンマン」(個人的アレンベスト4)どれもゴードンウィリスが撮影している。素晴らしい。最近の作品は「地獄の黙示録」「ラストエンペラー」を撮ったヴィットリオストラーロが撮影しているが、これはまたこれで大変見応えがある。カメラマンは本当に大切。

ダイアンキートンをはじめとした女優陣のインタビューも面白いし深い。必見。

現在84歳のウディアレンが今もって映画界の前線にいる事、そして新作を精力的に撮っている事が本当に嬉しい。私生活はスキャンダルに見舞われいるが、人間らしくていいと思う。そんな理性的に生きられないでしょ…。

「喜劇より悲劇を描く事の方が僕には意味がある」
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