わかまつ

アウトローのわかまつのレビュー・感想・評価

アウトロー(2012年製作の映画)
4.0

Best of マジかよ顔 をあなたに


米小説「ジャックリーチャー」シリーズの映像化。自由を掲げ居場所を持たない元軍人で一匹狼のアウトローであるリーチャーが周囲を巻き込みその身一つで真実を炙り出す鉄拳制裁寅さんムービー。

本作の予告はこういうジャンルにありがちな「この事件には裏がある。俺が解決してやるぜ(カーアクションや銃撃の映像を挟みながら)」というド鉄板な映像。
トムクル信者な僕としてはとりあえず見るものの正直「またか」と思ってしまいます。

が!蓋を開けビックリ、なんだこの大人な色気に満ちた作品。
諸手を挙げてブチ上がる、とかではなく沸点ギリギリのところを心地よく通過して行くハズシのリズムが心地いいのなんの。
70年代ヒット作の空気を最新機器で塗り直したような昔らしさを感じました。

あとヒロインのロザムンド・パイクさんのことあるごとにお目目をひん剥く「マジかよ顔」もたまらなかったですね。クセになります。
自信たっぷりのリーチャーに対しここは逆に観客よりも半テンポ早くヒロインのマジかよ顔が作られてるのでこっちのツボも緩められうまい演技だなぁと思いました。

そしてリーチャーの存在感。。
最初はリーチャーが真犯人に迫る様がチェスや将棋のように確実に一つずつ追い詰めその詰め寄りの楽しさが醍醐味のように感じてました。
ですがその様を犯人サイドの表情とともに何度も映すことで「あいつを来させたらなんかヤバそう」という懸念が膨張を重ね、なんかもう本当に怖かったです。
それもこれもトムクルの演技力、ひいてはマッカリー監督の演出あってのもの。まんまと惹き込まれました。

「先入観を捨てろ」と繰り返すリーチャー。全てを捨て自由を手にした彼が先入観の無い目で見ている世界とは。
その結末を寝転びながら観れるオフビートな娯楽作です。