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キャリーのhirokiのレビュー・感想・評価

キャリー(2013年製作の映画)
4.3
学校で変わり者と呼ばれ、からかわれている地味な女の子キャリー。生理を知らずパニックになったキャリーは同級生たちの悪意の対象になってしまう。そんな中で徐々に彼女の中に眠る潜在能力が姿を現し始める。キャリーへの罪を償おうとする人の善意が衝撃的な惨劇へと導くのだった。

いじめは陰湿だった。寄ってたかって1人を笑い物にするのは許せない。現代ではインターネットが普及したため、動画を撮って拡散したり、SNSに投稿したりすることで、より悪質ないじめが起きるようになってしまった。もういじめにとどまらず、犯罪と言ってもいいような行為だと私は思う。

キャリーに悪いことをしたと思ったスーは、自分の彼氏に頼んでキャリーをプロムに誘ってもらうことで、償おうとした。しかし、そのやり方は完全に間違っていたと思う。償いというのは、自分でやらなければ意味がない。人を使ってやっても気持ちは伝わらないし、そもそもプロムは女の憧れだから喜ぶだろうという考え自体が、自己中心的でキャリーに対する思いやりがないと思った。

彼氏のトミーもいい奴なんだろうけど、やっぱり間違っていたと思う。いくら彼女に頼まれたからといって、スーと行きたいという自分の想いを抑えてはいけなかったと思う。キャリーに対しても失礼だし、トミーもスーも誰一人幸せにならない選択だったと思う。キャリーに対するトミーの態度は誠実だったし、いい男だとは思ったけど彼女の言いなりになる男はダメだと思う。

この映画で1番印象に残ったのがスーとトミーの2人だった。人の善意は時に、最も人を傷つけることになり得るのだとこの2人を見て学んだ。

ラスト30分は完全に超能力アクション映画になっていて、内容はほとんどなかった。物を吹っ飛ばし、操り、人を殺しまくる。無双状態すぎてキャリーに対する可哀想という気持ちは、途中からなくなっていた。

あとプロムでカップルが踊るのはいつ見ても良いなーと思うけど、日本でその習慣がなくて良かったと思う。もし相手がいなかったら虚しくなるはずだから。

この映画を見て、私は自分の気持ちには正直になること。そして、自分の善意を押し付けるのではなく、相手の気持ちに寄り添っていくことが大切だと思った。
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