思い返せば高校時代。
学校の図書館があらゆる洋書を揃えていた環境で、スティーブンキングを読み漁った時期を思い出します。
しかしながら初めて手にとった作品は、
作者が身内の子供のために書き下ろしたフェアリーテイル調のものであったと記憶しているんですが…子供向けのライトな英文章とストーリーの異質さや狂気が産み出すギャップに、当時とても困惑したのを覚えています。
とまぁ映像化作品を観る度に、その思い出が脳裏を掠める難儀な体質ではあるんですが。
ジュリアンムーア怖えぇ、って息を呑む演技力もありつつ、素直に楽しめました。
人間の醜い心理を赤裸々に描くスティーブンキングの魅力が活かされていて、カタルシスを感じる描写もちゃんと用意されている。
果たしてキャリーの力は悪魔のものであったのか。
ラストに受胎告知のような演出があるのはなかなかに考えさせられました。
