平たく言っちゃえば、刑事ドラマによくあるパターンですよ。科学捜査より老刑事の経験と勘が当たるというやつ。それの野球版。
わだかまりを解いた父と娘に、野球の神様から素敵な贈り物(=ピーナッツボーイ)が届いてハッピーエンド。「こんなうまい話があるか」と鼻白む人もいるかもしれませんが、やっぱりこれっては監督(脚本家?)の「野球愛」のなせる技なんだと思います。ほんとに野球を愛する人なら「マネーボール」みたいな話ではなく、こういう夢と愛に溢れた物語を描いてみたくなるはずなんです。ぜひ野球好きに観てほしい映画ですね。
態度では父に反発してもマニアックな野球愛を隠せないエイミー・アダムスが最高です。こんな娘を持てた親父は幸せです。
クリント・イーストウッドの監督作品がやや苦手な私としては、俳優として出演した本作が彼の遺作となっても全然問題なし。それくらいのレベルの逸品だと思います。