Machi

ザ・レイドのMachiのレビュー・感想・評価

ザ・レイド(2011年製作の映画)
4.5
新人警官のラマは麻薬組織のアジトへの突入捜査に参加するが、順調に見えた作戦は一変、周囲は阿鼻叫喚に包まれる。敵のアジトに取り残された彼は、無事脱出できるのか?

トニー・ジャー目当てで鑑賞した『トリプルスレット』に出演していた、イコ・ウワイスの出世作。どんなもんかと視聴してビックリ!トニー・ジャーの出世作『マッハ!!』を初めて観た時の衝撃を思い出した。すごい、とにかくすごすぎる。

むせ返るようなアクションの濃度。これでもかとばかりに惜しみ無く披露されるイコ・ウワイスのアクションシーンは終始キレにキレている。彼の扱う格闘術シラットは非常に実戦的で、襲いかかる敵達を流れるような動きで華麗に捌き、確実にトドメを刺していく。そのトドメが容赦ない。まさに人を殺すための格闘術。

ストーリーも悪くない。傷ついた仲間、思わぬ再開、黒幕の存在など基本は押さえていながら、メインであるアクションを阻害しない程度に控えられている。序盤こそ銃撃戦がメインであるが、中盤以降はそもそも銃が存在しないかのように格闘戦に振りきるのも清々しくて良い。

これを観てしまうと『トリプルスレット』に不満を漏らすイコファンが多くいたことも頷ける。この実戦的で容赦ない殺すための技の数々は、モブ敵の少ないあの作品では活かしきれなかったのだろう。

格闘アクションファンなら、そして痛々しい表現にある程度耐性があるのなら絶対に一度はみるべき名作。
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