Jimmy

渾身 KON-SHINのJimmyのレビュー・感想・評価

渾身 KON-SHIN(2012年製作の映画)
4.0
東銀座・松竹試写室の試写会で鑑賞。

オープニングは島(隠岐)の空撮。
こういう「海岸沿いで緑の木々」の空撮を観ると、キューブリック監督作品『シャイニング』を思い出すが、本作ではステディカムではないようで、画面のブレが若干気になった。
その他、美しい景色の数々から、土俵づくりの場面へと物語は進んでいく。

主演は、多美子役の伊藤歩。

本作では、冒頭の土俵づくり場面にオーバーラップするナレーションで「隠岐古典相撲」について、丁寧な説明がなされており、神事であることが分かる。

その隠岐相撲を軸として、人間模様も懇切丁寧に描かれており、人間ドラマとしても良くできた作品。

私が、特に印象に残ったのは、相撲場面で力士ぶつかり合いのスローモーション。
塩が飛び散り、激しい身体のぶつかり合いは迫力もあり、美しい場面である。

映画上映後には、錦織監督のティーチインもあり、「近年テレビと組んだ映画が多い中、本作はテレビと組んでいないため、自由度の高いキャスティングができた。出演者も、オーディションで選んだ」とのお話あったが、伊藤歩と青柳翔や、その関係者はいずれも適材適所という感じだった。
ただ、真行寺君枝のおばあさん役は、年齢的には孫がいてもおかしくはない年齢なのかも知れないが、見た目が若いので、若干の違和感あり。
それ以外のキャスティングは、イイ感じだった。
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