ゴン吉

劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日のゴン吉のレビュー・感想・評価

3.8
時空ジャーナリストがタイムワープして時代を考証していくNHKの番組「タイムスクープハンター」の劇場版。
要潤が主演、夏帆がヒロインを演じ、杏や時任三郎らが共演。 

1582年6月2日に本能寺の変が起きる。
そこに居合わせた博多から訪れていた織田信長の客人が茶器・長柴をもって逃げる。
しかし未来から来た何者かによってその茶器が奪われてしまう。
このままでは未来が変わってしまう恐れがあるので、タイムスクープ社のジャーナリストのタイムスクープハンターが茶器を取り戻すために過去にタイムワープするが…

主人公は、歴史の教科書に載らない名もなき人々の取材が専門のジャーナリストという設定であるが、イマイチ。
未来が変わるのを防ぐために主人公たちがタイムワープするが、盗まれたのが地味な茶器で、仮に戻ってこなかった場合、どの程度歴史が変わるのだろうか?
劇中でも茶器は由来不明で人々から忘れ去られて学校の倉庫に眠っていたほどなので、インパクトがない。
未来がどのように変わるのかも描くべきであろう。
タイムスクープハンターが登場するたびに作品の勢いや臨場感を削いでしまっているのも残念。
ジャーナリストという主人公の設定や役割が生かされていない。
またクライマックスは、人々が逃げ去り、もぬけの殻となった閑散とした安土城が舞台で、城の消失原因は茶器である必要性もなく、盛り上がりに欠け、テレビドラマレベルを超えていない。
アイデアは良いだけにシナリオに工夫が欲しかった。
エンドクレジットで安土城焼失の謎が明らかに?   

2022.11 BS12で鑑賞
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