あんがすざろっく

アイアンマン3のあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

アイアンマン3(2013年製作の映画)
4.5
こちらも再レビュー。
アイアンマンシリーズの実質的最終作です。

時系列的にはアベンジャーズの後の話なので、トニーは宇宙からの脅威を目の当たりにしている訳です。
だもんですから、地球を守る為には、もっとアイアンスーツを‼︎と、アイアン軍団による防衛と研究に取り憑かれます。
トニーはNYという言葉を聞いただけで急性発作。スーツがなければ、世界を守れない‼︎
そりゃ、あんなのがまた攻めてくるってなったら、パニック障害も起こします。
そこをどう乗り越えるか。

自らの怒りと不用意な発言で、自宅である研究室は破壊され、更にペッパーの命まで危険に晒し、アイアンスーツまで機能しなくなるという状況下で、トニーは雪が敷き詰められたテネシー州にスーツと共に落下。ここで機械いじりが大好きな少年、ハーレーに出会います。今回の事件を引き起こしたテロリストのリーダー、マンダリンの居所を突き止めたトニーは、ハーレーの協力を得ながら、自作の武器を即席で作って、単身敵地に乗り込みます。

本作でトニーは様々な人の力を借りて、事件の核心に迫っていきます。
その筆頭がハーレーになる訳ですが、僕は全く気がつかなかったんです。
「エンドゲーム」で参列していた青年が、ハーレーだったとは。
大きくなりましたよね。

トニーのボディガード、ハッピーは今回重傷を負ってしまいますが、それがトニーの怒りに火をつけてしまいます。
それ故に、本作ではハッピーの協力は得られない。
ペッパーとも遠く離れてしまい、トニーの周りには彼を支え続けた人がいない。

今回、トニーを助けるのは、ハーレーを始めとした、普通の人々。
ヒーローも無敵ではないし、ハーレーもテレビ中継車の兄ちゃんも、アイアンマンではなく、トニー・スタークという一人の人間を助けようとします。
また、飛行機のクルー落下を防いだのも、アイアンマン一人の力ではなく、クルー達の協力があったからこそ。
アイアンマンというより、トニー・スタークという一人の人間の生身の活躍が目立ちました。

監督はジョン・ファブローに変わって、シェーン・ブラックが登板。
ハリウッドアクションを沢山ご覧になってる方なら、この方の名前、きっと見たことありますよね。
「リーサル・ウェポン」シリーズは彼のアイデアと脚本だし、オリジナルの「プレデター」では、ゲリラ部隊の一人として、役者として出演。なかなかな活躍をしてます。最初に餌食になっちゃうけど…。
だから僕は脚本家としてのブラックの名前をよく覚えてます。脚本家ってあまり顔を知らないけど、この人は「プレデター」で見てるから、顔も即座に思い浮かべられる、稀有な脚本家さん。
いつの間にか監督デビューもされてて、そりゃアクション演出はお手の物でしょう。

今作の埠頭でのシーン、トニーとローディのバディムービーの様相を醸し出していて、これはセルフパロディか?と思わずニヤケてしまいました。
アーマーを身につけていないトニーのへっぴり腰(笑)。

また、その展開があったから、ラストのバトルでアドレナリンが一気に爆発するんです‼︎
シリーズで一番テンションあがったかも知れない。
それから、アイアンスーツをまとったペッパー、こちらも良かったですね。
しっかりエンドゲームへの布石になっています。

でも一番は、ベン・キングズレーかな。全部持ってっちゃう(笑)。

ガイ・ピアースもいつもと雰囲気が違って良かったし、完結編としても、アクション作品としても、十分面白かったです。もう少し評価されてもいいと思うんだけどなぁ。

MCU 7作目
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