猫髭公爵

アイアンマン3の猫髭公爵のネタバレレビュー・内容・結末

アイアンマン3(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

なんだかしっくりこないアイアンマン単体最終作。

アベンジャーズの事件からパニック障害になってしまったトニー。そんな中テロリストに自宅を襲撃され、逃げ延びるもののアーマーも使えない状態に…。
というかなり追い詰められた状況の今作。
もちろん後々アーマーが使える状態にはなるが、それまではパニック障害を患っているにも関わらず生身のまま。発作が起きた時、頼みのアーマーに逃げ込むことも出来ない…。するとどう展開するのか…?
答えは武器を作って敵地に乗り込む!
しかも今回は一作目と違いアーマーなんて着用せず、手に持てるサイズの物をいくらか携えただけである。
この状況になる前に特にパニック障害を和らげるようなイベントもないのに、ほぼ生身で単身テロリストのアジトに乗り込んでしまう。
更に雑兵をほぼほぼ完封し目的を達成してしまう。
…いくらアイアンマンやってて武術の鍛錬やってて(?)も流石にスパイさながらの隠密行動できちゃうのは無理あるんじゃないかと思う。

そして前作正式にサイドキックとして誕生したウォーマシン。早速色塗り替えられて名前まで変えられるという…。
しかもまたも早々に敵の手に落ち、最終決戦では現場にいたにも関わらず一切戦闘に参加せず離脱。
生身の時はけっこう見せ場あったんだけどね…。彼、ローディに関してはもうアーマー着ない方が活躍できるんじゃないかと思えるレベル。以降の作品でもパッとした活躍ないし。

今作では今までもトニーのボディガードとして登場していたハッピーにも遂に見せ場があり、トニーとのやり取りも今まで以上に多い。
また、不時着した地で遭遇した少年ともトニーは心を通わせる。
…けども、この二人とのドラマもなんだか中途半端に終わった感。
一応ラストあたりで後日談的に語られてはいるけど、なんかあっさりしすぎている感がある。両者ともにトニーの行動に大きく影響を与えていたんだけども…。

他にもヒーロー2名が「殺す」という物騒な言葉をやたら使ったりするというのもどうかと…。
別にソーとかが言っても違和感ないんだけど、完結作の今回であんまり口にしてなかったような言葉を連発するから違和感ある。
などなど、腑に落ちないことがいろいろとあった今作。
ラスボスもなんだかパッとしなかったし、そのラスボスも恋人のペッパーが普通に倒しちゃうしでなんかモヤモヤする。

ストーリーの中身はアレだがやっぱりアーマー関係の部分は良い!
アベンジャーズのアーマー装着から更に発展した遠隔からのアーマー装着、更にアーマーの遠隔操作、そしてクライマックスのアイアンマン軍団と相変わらずアーマーのシーンは見所がある!
数多くの自動操縦のアーマーと共にいろんな取っ替え引っ換え装着しながら戦うシーンはテンションが上がる!そういう点では完結作に見合っていると思う。

まとめると、開始直後の新アーマー装着でテンション上げてからの長いクールタイムからのクライマックスシーンでテンション上がってからのモヤモヤ決着からのラストシーンでしんみりする作品。
アイアンマン単体作自体はやはり1がピークだったという。
アーマーや技術の進化のアイディアは凄く良いんだけど内容が追随しないのが残念…。
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