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アイアンマン3のHIROのレビュー・感想・評価

アイアンマン3(2013年製作の映画)
4.7
見えざる敵の脅威におびえ、一心不乱に新型パワードスーツの開発をしていたトニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)はある日、世界転覆を企む謎の男マンダリン(ベン・キングズレー)から攻撃を受け、全てを奪われてしまい...というお話。

最高ですな!!!

僕は今作はアイアンマン三部作の中で1番好きで、Blu-rayまで買ってしまったほど。
やっぱり何回観ても最高ですね。

今作は実はアイアンマン自体はあまり目立たない。なぜならスターク自身の成長物語になっているからなんですよね。
でもだからと言って退屈に感じることはなくて、ロバート・ダウニーJr.演じるスタークが魅力的だからか、どんどん物語に引き込まれてしまうんですよね。

まず良かったのはアイアンマンの新スーツであるMark42を使った数々のギミックが素晴らしかったところ。

スタークの身体に埋め込まれたセンサーによって、どんなに離れた場所からでも遠隔操作でパーツが飛んで来て装着されるところは最高にテンションが上がりましたね。股間に装着された時のスタークのリアクションとかとても面白かったです。
「アイアンマン」の中でよくある、試作品だからちょっとスーツが不安定という設定も絶妙にハラハラさせてくれる要因でもあり良かったと思いました。
一部のパーツだけを付けての戦闘なども好きでしたよ。
あと、爆風で吹き飛ばされたポッツを助けるためにスーツを装着させるスタークの優しさには感動したし、飛行機から投げ出された人々を工夫して救出するシーンは鳥肌が立ちました。

そしてやっぱりクライマックスの35体のスーツの集合シーンは幸せすぎて意識が朦朧としてましたね。
スタークが次々とスーツを脱ぎ着するのも斬新だしよく練られていることが伺える。
ここに来てここまでのアクションシーンをよく思いついたなと関心しました。

で、僕が特に好きなのはスタークと少年ハーレイの触れ合い描写。
ハーレイがいじめられていることをすぐに見抜いたところから、スタークも子供の頃は彼のようにちょっと子憎たらしくていじめられていた経験があるのかなぁと勘ぐってしまいましたよ。

スタークはスーツが思うように扱えないことで不安と恐怖がジリジリと込み上げて来ていた。
「スーツを脱いだら何が残る⁇」という問い掛けに対して以前は強がっていたスタークだけど、今となってはその質問が重くのし掛かってしまう。
強大な敵が現れた時に自分は無力なんじゃないかと苦悩しているんですよね。
でもハーレイと接することで不安が自信へと変わっていく。
スーツが無くて途方に暮れている時にハーレイに「何か作れば⁇」と言われ我に帰るシーンは今作で1番好きなシーンだったりします。
スタークがアイアンマンという殻から完全に抜け出すきっかけとなったシーンでもあり、その後の、武器を手作りからの敵地に乗り込む、という流れはスターク自身の原点でもあるし、その描き方は小気味良くて愉快でした。

そして終わり方は素敵でした!
「1」のラストと対応してるわけだけど、意味合いは全く違うわけで、スタークの成長を1番感じさせるところでもあるし、今後のスタークの新たなる旅立ちを意味しているわけで、めちゃくちゃカッコ良かったです!
またエンドクレジット後の映像もかなり笑わせてもらいました。

マンダリンの正体には果てしなく拍子抜けしてしまったとか、ラストのポッツは流石にやり過ぎなんじゃないかとか、僕の大好きなAC/DCの曲が使われていないとか、色々と思うことはあるけれど、マイナスを帳消しにしてくれるほどにプラス要素があったので何にも問題はないです。
とにかくラストの爆破シーンは素敵だし、美しいし、スタークの決意を感じさせるし、完璧なシーンだと思いました。

一応アイアンマンのお話は完結らしいけど、僕はまだまだ観たいですね!
それもこれもロバート・ダウニーJr.演じるスタークが恐ろしく魅力的だから。
是非彼が続役した状態で続編を作ってほしいと思いました。
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