ゆきち

パフューム ある人殺しの物語のゆきちのレビュー・感想・評価

5.0
醜悪美
グロい、怖い、キモい言ってる人には
「世界の半分はこれ」
人間も所詮は動物なのだと思い知る。

基本的に汚いものが画角に収まり続けるが、そのどれもが生活感溢れていて「自分の生活を客観視したらこんなものなのかも」と思った。糞尿を垂れない人間はいない。
この映画では汚いものの汚さをしっかりと切り取れている。
それがある種の芸術性を達成している。

画面に映される数少ない美しいものが対照的にとても純粋で、しかし儚いことを痛切に描く。
美しいものを守ったり作ったりするから人間なのかもしれない。
それをしない人間はもしかすると動物、ケモノなのかもしれない。
ゆきち

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