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クラウド アトラスのsobayuのレビュー・感想・評価

クラウド アトラス(2012年製作の映画)
4.0
再見するにあたり誰が誰に輪廻したのか真剣に考えようと思って、自分なりに人物相関図をメモしながら見た。結果「必ずしも全員が次の世代の物語の登場人物として転生しているわけじゃない」というのがわたしなりの解釈となりました。ややこしいのは、所謂スターシステムが転生とイコールじゃないこと、ほうき星のアザも転生の印とは限らないこと。

この物語の「転生」は、ひとりの魂がそのまま次のひとりに宿るのではなく、ひとりの思想が複数の人に引き継がれる、ひとりの人物から複数の矢印が出るみたいな考え方なのかなと思って見るとわたしとしては納得できるような気がする。トム・ハンクスの演じる人物が極悪人から善人まで振り幅が大きいのもそれで説明が付くような。

例えばフロビシャー(ベン・ウイショー)はほうき星のアザと共にルイサ(ハル・ベリー)に転生したようだけど、ルイサと同時代のレコード店員(ベン・ウィショー)にも転生しているみたいじゃないですか。

そしてルイサには航海時代に船へ潜り込んだ奴隷オトゥアの要素も入っている(父の写真、落下事故などがキーワード)。それだけではなく航海時代の主人公ユーイングの妻(ペドゥナ)のネックレスも身につけている。ひとりの人に過去の複数の人物のキーワードが含まれている。

そんなルイサに運命のように惹かれるアイザック(トム・ハンクス)はユーイングの転生なのかな・・などと想像しながら見ると複雑なんだけど、不思議と混乱しないように作られているのがこの映画の一番すごいとこ。

つまり魂は個体から個体へと受け継がれるのではなく幾つもの魂の集合体みたいなこと、と解釈しました。それこそ雲(cloud)のように。なんつって。