ShiroKyogoku

舟を編むのShiroKyogokuのレビュー・感想・評価

舟を編む(2013年製作の映画)
4.0
とても良い映画!

少し前までは、手書きで文章を書き、色々な言葉を用いる様に心掛けていたけれど、いつの間にか会話も文章も雑で単純で美しさのない同じような言葉ばかりを使うようになってきてしまっているなぁと反省…

言霊というように、用いる言葉には魂が宿り、その人となりを体現する。
そんなひとつひとつの言葉の意味を教えてくれる辞書の作製という、途方もない時間を掛けて作業、当に言葉の大海原を渡り編んで行く姿を描いた作品。

とても地味だけれども、じわ〜っと身体に染み渡る心地良さがあった。

俳優陣も非の打ち所がないほど素晴らしく、松田龍平や宮崎あおいは勿論のこと、終盤から登場する黒木華も良いし、八千草薫の存在感と作品全体を柔らかに包み込む感じは流石の一言。ほんの一瞬の編物のシーンだけで、この作品を端的に表現しきってる。
人の繋がりも言葉も、この作品のように編まれ紡がれて、連綿と続いてゆくものなんだろうなぁ
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