TAK44マグナム

ボディ・ハントのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ボディ・ハント(2012年製作の映画)
3.0
いまや押しも押されぬハリウッドの若手女優ナンバー1のジョニファー・ローレンス主演のサイコパス・サスペンス。

邦題が邦題ですので、ジョニファー・ローレンスのムッチムチなボディをハントしちゃう、ちょいとエロ指向の映画なのかな?なーんて思ったら、これがまったく違う感じでしたね。

両親が離婚した女子高校生エリッサ(J・ローレンス)。
心機一転、母親と越してきた家の隣は、四年前に惨殺事件があった曰くつきの物件。そこには殺された夫妻の息子であるライアンが住んでいました。
ちょっとしたことから、ライアンと知り合ったエリッサは、持ち前の博愛精神を発揮して、土地の皆から煙たがられているライアンと付き合うようになります。
しかし、実はライアンは、自分の両親を殺したとされる妹のキャリー・アンを地下室にかくまっていたのです。
妹は幼い頃にライアンのせいでブランコから落ち、それが原因で精神をおかしくしていました。
ライアンはエリッサにもその事実を隠し、付き合いを続けるのですが・・・・・

というお話です。
これはまだプロローグみたいなもので、ここから一気に話はあらぬ方向へ転んでゆくのですが・・・

冒頭の殺害シーンなどで、うまくミスリードしてくれる本作。
ちびちびした伏線が張られていて、とりあえずちゃんと回収されてゆくのはグッド。
ライアンのキャラクター描写も、「あれ?こいつ良い奴じゃん」とエリッサとの青春を楽しむほのぼのモードが一転、異常性を垣間見せてからのダークさ加減がちゃんと描けています。

作品のトーンは、前半は何だかよく分からないサスペンス風味が、意外な真実が発覚してからは、ほとんどホラーなテイストになります。
テンションが上がるのは真相がわかるまでで、そこから終盤の展開は予定調和の域を出ていなくて残念です。

原案がジョナサン・モストゥ。誰だったかな?と思ったら、「ターミネーター3」の監督でした。
当たり前だけど、色々と仕事していらっしゃるんですねえ。

総合すると、ジョニファー・ローレンスの胸元をみるための映画、もしくは血みどろホラーは苦手だけど、ちょっとキャーと驚いて彼氏の肩に寄りかかりたい女子(または寄りかかってほしい男子)向けの小つぶな佳作といったところですかね。