銀幕短評 (#169)
「ルビー・スパークス」
2012年、アメリカ。 1時間 44分。
総合評価 64点。
主人公が男性人気小説家であるところ、標題はその恋人の名。小説家映画としては、「響 -HIBIKI -」(#150、91点)がとてもおもしろかったな。
彼が今どき珍しくタイプライターを使うのは、のちの演出上の配慮から。フランス映画の「タイピスト!」(#34、66点)では、PCのない時代だから絵になったけれど。あるいは実際にタイプライター派が今でもいるのかもしれない。
ストーリーの核となる突飛なアイディアはとてもいいが、そのあとの展開が盛り上がりを欠き、たいへん残念である。主演の青年の芝居のうまさがいちばんの見どころだ。
彼らの最初の出会いの場面で、彼の犬の名を巡って スコット・フィツジェラルドの名が出てくる。20世アメリカの最大の作家であるとして(ヘミングウェイはどうなるのだろう?)。
ということは 次の映画は、自ずと、