ねこみみ

レ・ミゼラブルのねこみみのネタバレレビュー・内容・結末

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

全てが好きな作品。生涯こんなに泣いた作品は他にない。
どんなに好きな映画でも劇場に2度足を運ぶことはしない派の私が、唯一2度映画館で観た。
BluRayも買った。フォトブック仕様の。

昨日、「シカゴ7裁判」を観てきて、革命を謳うエディ・レッドメインを見ていたらどうしてもレミゼが観たくなり、家で鑑賞。もう7~8回目だと思う。

音楽は言葉だけでは伝わらない感情を伝えられるので、苦しみも憎しみも覚悟も愛も、終始強く強く心の奥に飛び込んできて震えがとまらない。

全てを失って絶望を叫ぶファンテーヌの歌。美しすぎて毎度嗚咽する。アン・ハサウェイは髪を刈るシーンで本当に自分の髪を刈っている。
- 結婚式を控えていたのにもかかわらず、役柄同様、美しい髪を丸刈りにすることを決意した。それでも、髪を切る直前になると涙が止まらなくなってしまったそうで「おろおろするスタッフたちにお願いして、少しだけ泣かせてもらったの」と当時を振り返る。- シネマトゥデイより

ジャン・バルジャンが中心の話のようでそうじゃない。
皆が様々な葛藤や苦しみを抱えて生きている世界が描かれている。
ジャベールもその正義を全うしていただけだ。

仲間や友情にたまらなく弱いので、個人的にこの映画のハイライトは学生たちの革命。
コゼットと結ばれるマリウスには正直あまり興味がなく、学生革命のリーダーとしてアンジョルラスと共に戦うマリウスの方が圧倒的に魅力的だ。

赤いジャケットを着て赤い旗を振り、皆の先頭に立つアンジョルラスが最高にかっこよくて、かっこよすぎて…
死を覚悟した瞬間の彼の命が光り輝いていて、ここでも毎度嗚咽。
盟友の死を受けて絶望するマリウスのシーンも苦しすぎて涙がとまらない。

ガブローシュも忘れてはいけない。持てる限りの力を振り絞って戦ったんだ。生きて欲しかったけど、よくがんばった。がんばったよ。

ミュージカル映画は好き嫌い別れるだろうけど、この映画は生涯何度でも観るだろうと思う。
このキャストで、こんなに思いっきりミュージカルに振り切って、こんなスケールで描ききってくれたことに心から感謝する。
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