つるみん

サイド・バイ・サイド フィルムからデジタルシネマへのつるみんのレビュー・感想・評価

4.0
映像・カメラに関する知識や経験が全くない中、ただただ映画が大好きということで視聴した本作品。

ナビゲーターを務めるキアヌ・リーブスはこう語る。
〜 〝サイドバイサイド〟はデジタルシネマについてのドキュメンタリーなんだ 〜

100年以上の歴史を持つ映画の中で映像作家達は素晴らしい作品を作ってきた。映画は我々を虜にしフィルムは経験と夢を共有させてくれました。そこで100年以上もの間、撮影や映写、保存に用いられたのは銀塩フィルムである。しかし近年、新技術が生まれ、フィルムの地位が脅かされつつある。デジタル技術が制作と配給の手段として中心的な役割を担うようになってきた。この時代の流れに名監督達はどのような感情を抱き、これからどの方向に向かっていくのかを描いている。

〝本当に心を込めて真剣に何かを作りたいなら手段は関係ない〟とフィルム映画を愛する監督たちの情けの一言。
これはサイレント映画からトーキー映画に時代が変化する時に俳優がその波に乗れず消え去る(映画アーティスト)のと一緒で今この21世紀は映像の変化であり監督達を苦しめている。この波に乗れなければ消える一方であるとわかっているのだ…。

しかしその中でも最後までフィルム映画を推したのは、クリストファー・ノーラン。ノーランがデジタル嫌いというのは有名な話であるが、おそらく彼がフィルムで撮影する最後の監督になるのではなかろうか。頑張って欲しい。

1つ気になるのは、やはり今や映画はいろんな手段で鑑賞出来るということだ。劇場だけでなく自宅のテレビやオンライン配信での視聴。
この間、ある映画評論家の方とお話しする機会があり、こう言われた。

「君の歳で60年代の作品をどうやって鑑賞するんだい?」

「DVDです」

「それは映画とは言わないね。映画というものは映画館に実際に行って、あの独特な雰囲気と匂いを味わい、見知らぬ人と同じ場面で驚き、泣き、笑う。この瞬間が映画を観てるということなんだ。」

返す言葉もありませんでした。僕はまだ学生であるので時間とお金に制約がある中で鑑賞しなければならない。しかしこの言葉といい、このドキュメンタリーといい〝映画を鑑賞〟するという本当の意味がわかったような気がします。

この作品は映画を製作したい人は絶対観た方がよろしいかと。それに加え、僕のような映画好きの方にもオススメです!