うめ

アルバート氏の人生のうめのレビュー・感想・評価

アルバート氏の人生(2011年製作の映画)
3.7
映画天国LGBT祭りにて。

モリソンズ ホテルに勤めるアルバート。
実直に働く彼は周りの人間からの信頼も篤いのだが、実は大きな秘密を抱えていた。

時は、19世紀アイルランドのダブリン。
当然、性的マイノリティーへの理解など望めるはずもない。
夢の実現を目指して、コツコツと前に進もうとするアルバート。
ヒューバートとの出会いがその思いを加速させる。

自由に思いのままに生きる事を時代、生い立ちが許してくれなかったアルバート。
演じるグレン・クローズ。
その辺にいてもおかしくない位に自然に男性に見えるほど。
感情を抑えて、ひっそり生きる彼が感情を爆発させるシーンはぞくっとさせられた。

同僚のヘレンを演じるミア・ワシコウスカの揺れる演技も良い。
彼女の持つ不思議な存在感が光る。

展開も派手ではないが、それがより一層リアリティを感じさせるし哀しさを誘う。
なかなかの良作だと思います。
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