安堵霊タラコフスキー

塀の中のジュリアス・シーザーの安堵霊タラコフスキーのレビュー・感想・評価

4.5
タヴィアーニ兄弟として知られるヴィットリオとパオロの内兄のヴィットリオが亡くなってしまったと聞いて。

シェイクスピアの執筆したジュリアス・シーザーの戯曲を要約して映像も結構簡素だから小品という印象はあったけれども、囚人らの演じる劇中の人物はどれも真に迫ったものがあって、衣装を着ないで演技してても古代ローマ的風格が感じられたほどだったのは天晴れと言わざるを得ない。

演劇が終わった後で映される囚人の顔に、役が無くなってしまった遣る瀬無さが感じられたのも中々に切なかった。

それにしても最近名作を遺した監督の訃報が多く聞こえてきて、こっちも遣る瀬無い気持ちになってしまう。