Jean

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日のJeanのレビュー・感想・評価

4.3
宗教×冒険=生

人は圧倒的な自然に打ち負かされそうになった時、誰しも神に祈ることは自然なことでしょう。虎と苦楽を共にすることでパイは自分と向き合います。テーマがすごく感じられて、映像美と共に楽しめました。

基本的にあまりCG、VFXを多用した映画はそんなに好みではありませんが(アニメを除く)この映画は本物の虎とVFXの虎を組み合わせたり、凄くリアリティにこだわっていて好きでした!

よくこんな映画作ろうと思ったなって気持ちがまず湧いてきましたが、さすがアン・リー監督。映画への情熱がハンパないです。この映画は製作に4年をかけ、相当な覚悟と情熱がないと出来上がらなかった作品ではないかと思います。テーマもブレることなく、映像の違和感もなかったので集中して観ることができました。

ただ少しストーリーとして分かりづらいところがあり、商業的に成功しているかはわかりませんが他の映画とかぶらない個性を感じる映画でした。技術が必要な映画ほど操るのが難しいですが、それを超えて形になった映画だと思います。とても価値のある映画です。
Jean

Jean