矢田聡太

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日の矢田聡太のレビュー・感想・評価

3.7
過去鑑賞作品
当時の自分では理解しきれなかったところまで読み取れた。
なんて深い映画。ぱっした印象だけならオチが弱いと感じるかも知れないけど

とらや他の動物たちと過ごした時間で学ぶ極限状態での命のやり取りの重要性
大自然や、食物連鎖の中には善も悪もなく皆がただひたすらに必死であること
僕はそれが怖くもあり、美しいとも感じる

そして最後に記者に対してパイが語ったもう一つの物語では動物たちが全て人となるところ。人肉を食し、殺し合いをしたパイの精神はあの描かれた美しい話をもたない限り戻れないところまで来てることが読み取れる。
つまり、極限状態になると人間も動物となる。そこに善悪がなく誰もパイを責める権利はもちろんないし、パイ自身も自分を責める必要はない。

映像は文句なし