great兄やん

ムーンライズ・キングダムのgreat兄やんのレビュー・感想・評価

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)
4.6
【一言で言うと】
「小さな恋の“魔法”」

[あらすじ]
1960年代ニューイングランド島。自分が養子だということを寂しいと感じながらボーイスカウト活動をしていたサムは、常に本を読んでいる少女スージーに恋をする。キャンプでの生活になじめない二人は文通を始め、キャンプから勝手に抜け出し森で自由気ままに過ごしていた...。

Amazon prime にて鑑賞。

ポップで、キュートで、そしてちょっぴりブラックなラブストーリー。

いや〜流石ウェス・アンダーソン監督といったところですね😋
『グランド・ブダペスト・ホテル』といい、一体どんなセンスを磨いたらこんなジオラマのような可愛い世界観を生み出せるんだ(゚o゚;;...
家やその他諸々のセットはもちろん、全体的に広がる“彼ならでは”の色合い、それにセンスある画角にカット割...まぁクセ強めで万人にウケるかはかなり疑問なんだけど、自分からしたら彼の映画ってだけで、それだけでとんでもない“価値”ってのがありますからね😤

とにかく映像のセンスがたっっまらないくらい好きすぎる!!!
彼の作品では毎回キャストがとんでもないくらい豪華なんだけど、それすらも霞むくらい映像のセンスがバッチバチに光ってるんですよ。
今作もビル・マーレイやブルース・ウィリスなどの大物俳優が名を連ねてるが、ウェス・アンダーソンの前ではそんな大物俳優をも彼のセンスで“添え物”にしてしまうという...もう凄い通り越して色々と怖いです(^◇^;)

それにストーリーのテンポの良さも抜群ですし、ストーリーの内容にしても好きにならずにはいられない要素ばかり。
ちょっとおませな男の子と大人びた女の子が衝動的な駆け落ちするってのもすっごく可愛らしいのに、それに加えて取り巻きの大人達といい彼の映像センスといい、全体を彩るうえで欠かせない“味わい深さ”が絶妙なんですよね🤔

それに可愛いだけじゃなく多少の毒っけがあるのもまた彼の魅力ですし、観る人によってはギョッとするようなシーンもあるんだけど、それすらもチャーミングな要素に変えてしまう彼の魔法にただひたすら惚れ惚れするばかりでした😌
まぁ...流石に犬のシーンはおいおい…ってなっちゃったけど(^◇^;)

とにかく映像然りセリフに音楽、小物、全てにおける可愛げあるセンスに不思議と時間を忘れてしまう映画でした。

世の中にはこういった大人びた男の子だったりが“自分だけ”の世界に入り浸ろうとしますが、それでもやはり大人には敵わないものなんですよね。
そんな幼い“抵抗”に、不思議と周りの大人達が心変わりをしていったりする様子がとても微笑ましくて良かったです😚

硬派な映画が好きな人にはあまり勧められないが、ついつい可愛い雑貨だったり小物だったりを買ってしまう人にかなりオススメの一作。

いやマジで…最新作の『the French Dispatch』が待ちきれない。早く公開決定をしてくれ…