ツユQ

ムーンライズ・キングダムのツユQのレビュー・感想・評価

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)
4.9
思春期の12歳の少年少女スージーとサムの駆け落ちを島ぐるみで探す。その中で大人達が目を瞑ってきた事実を直面し、解決しようとする姿がまた良かった。

どの世界にもどの年代にも真剣に取り組む事があり、それはどんな問題よりも深く代え難く、くだらないと言われても理屈では絶対に諦められない事だ。大人になるとそれを上手く受け流して自分を騙して生きている。

サムは孤児でボーイスカウトで馴染めず育て親にも見捨てられる。スージーは学校の問題児で暴力事件を起こし、家庭では両親が不和を起こしている。学校でも家庭でも居場所を失った二人が自分たちの事態の打開のために駆け落ちし、チックチョー族の辿りついたユートピアの入江を目指します。

周りの大人達は、モテない冴えない警官と不倫するスージーの母、妻の不倫を知りながら何もできない父親、ボーイスカウトのウォードは隊をまとめられない隊長となかなかです。

サムとスージーの真剣な姿と言葉に雷に打たれた大人はどんな行動に出るか。試される大人達の為の映画です。

警官役のブルースウィルスがすごく良かった。「福祉さん」と対決するシーンは俺があの子を守るんだという愛を感じた。
エドワードノートンも頼りないが優しい隊長役がハマっていて、落ち込むサムに謝るシーンはジーンときた。最後に電話交換手とできててハッピーだった。

映像はハンドメイドで、焦点が均一に合わされており、細部に神が宿っているようなこだわりを感じます。ファンタスティックミスターフォックスやグランドブタフェストホテルと同様、飽きない映像で楽しめました。