みおこし

ムーンライズ・キングダムのみおこしのレビュー・感想・評価

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)
3.4
ウェス・アンダーソン監督作品コンプリートまであと少し!

舞台は1960年代のニューペンザンス島。周りから浮いた存在の少年サムと少女スージー。2人は恋仲になり駆け落ちをするが、警部のシャープやスージーの両親、そしてウォード隊長率いるボーイスカウト軍団がその行方を追いかけ...。

スター・チャンネルのミニ番組で、ウェス監督が小津安二郎のカメラワークに影響を受けているとの言及があって、それを意識して観たら確かに一定の高さで撮られていることが多いし、真正面から撮ったりするユニークな構図も多いので納得。あの独特な世界観には、日本映画の巨匠のエッセンスも入っていたなんて驚きです。
本作でも相変わらず色彩感豊かでポップな描写の連続。でもどこか風変わりで滑稽、そしてシュール。本当にどこを切り取ってもユニークな監督だなとしみじみ...。

毎回豪華キャストでおなじみの彼の作品ですが、今回は主役2人が子役ということもあり、脇を固める俳優さんも比較的少なめ。それでもブルース・ウィリス、ティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマンド、エドワード・ノートンと渋いメンバー揃い(笑)。特にウォード役のエドワード・ノートンがはまり役、もうそのままボーイスカウトの男の子がまじめすぎーーる大人になったかのような何とも言えない生真面目さがツボでした(笑)。

サムとスージーの恋模様、『小さな恋のメロディ』を彷彿とさせるのような淡いラブストーリー。それを応援する周りの子供たちもいい子ばかりで、ついつい2人の逃避行を応援してしまいました。
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