EmiDebu

シュガー・ラッシュのEmiDebuのレビュー・感想・評価

シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)
4.0
これぞディズニー。
子供に夢を与えながらしっかりとしたテーマを持って大人も楽しめる。レトロゲームが舞台のこの映画ならなおさらだ。それに恥ずかしながらめっちゃ泣いた。

映画の評価って食事みたいだ。塩っぱくて美味しいものもあれば辛くて美味しいものもある。苦い、甘い、いろんな方向性の美味しいものがある。俺はホラーだったり、戦争映画、ヒューマンドラマ伝記映画色んな映画が好きだけどその一つの方向性としてディズニー映画も好き。

自己を犠牲にして悪役になる敵側の悲哀や、人に認めてもらうということの大切さ、自分の立場を愛するということ、子供向けだと思われるディズニー映画だが学ぶことはたくさんある。誇張ではなくしっかりとその明示的なものが用意されているのがディズニーの素晴らしさかな。
しかも監督がズートピアでも共同で監督していたらしいリッチ・ムーア。ズートピアを観た人ならその「明示的」と書いた意味をよくわかってくれると思う。どこかのファンタジックな魔法の国のお姫様のお話じゃない。ズートピアとこの映画が描くのは現実が投影されたファンタジーの世界だ。不思議な世界の話のように見えるかもしれないが、現実とうまく重なっているように自分には思える。あえてわかりやすくいうと、ズートピアが人種問題をテーマにしたようにね。

誰もが知ってる映画のキャラやステージが続々と登場して、遊び心が詰め込まれた映画だった。フォレスト・ガンプがこれを観たら「シュガーラッシュはチョコレート箱みたいなものだ」と言ってたかもしれないね?ん?

ビルを壊してはフェリックスに修理され住民に屋上から放り投げる生活を送るラルフ。とにかく最高だったのは初めと最後のラルフの心境の変化だ。放り投げられることに一抹の喜びを覚えたラルフ。その意外な理由が1番良かった。
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