bebemama

ザ・マスターのbebemamaのレビュー・感想・評価

ザ・マスター(2012年製作の映画)
3.8
なかなか難しかった

配役が絶妙

フレディのホアキン・フェニックスが凄い
(ジョーカーを先に観たので、凄いのはもうわかっているけど)
終始落ち着きがなく
精神が不安定で、どっちに転ぶかわからない感じ
突発的に暴力も振るう
その原因は戦争だけではないのかもしれない
性的な事がかなり出てくるので、ドリスの事も関係あるのかも

新興宗教の教祖、ランカスター・ドッドのフィリップ・シーモア・ホフマンがまた、凄い
胡散臭いようで、でも、誠実にみえて、堂々としている
よくある人物像と違って、説得力がある
彼は多分人を見抜く力がある
だから、人は惹きつけられる
自分の事をわかってくれるのはあなただけだと
結局、精神科医にできなかったセラピーをフレディにした事に

フレディとランカスターとは、きっと彼の宗教とは別に惹かれあったんだと思う
どこか強烈に惹かれる所があれば、後はどうでも良くなるのか
この二人の演技を観るだけでも価値がある

この二人に対して、エイミー・アダムスのあの奥さん(ペギー)
ちょっと、ある意味一番怖い
宗教とは関係なくフレディとランカスターが結びつくのがペギーは気に入らない(あの夫婦の関係性が、ある場面でよくわかる)

あの場面での「別れの曲」
そして、ランカスターが最後に歌う歌
前世で一緒で、来世でも又出会う
まるで恋人同士の様

自由、勝手気ままに生きるフレディ
マスターに仕えることのない人生を送れそうな彼が、ランカスターは羨ましかったのか
マスターに仕えてくれないフレディを解放するしかなかった


画面の構成とか色彩がとにかく目を引いて、映像は美しい

ラストはどう解釈すればいいのか、、、
bebemama

bebemama