ショコラ

蜜の味のショコラのレビュー・感想・評価

蜜の味(1961年製作の映画)
4.0
ロンドンの貧民街に暮らす、1組の母娘。

自堕落な母に振り回される、風変わりな少女ジョー。

彼女と関わるふたりの青年が、黒人とゲイである奇抜な設定。

黒人青年は彼女に束の間の恋の喜びを与えてくれたが、水夫である彼はやがてジョーを残し、旅立ってしまう。

一方のデザイン学校に通う、ゲイのジョフリー。

水夫の子供を妊娠し悩むジョーに、彼はどこまでも優しく寄り添ってくれる。

ふたりの間に芽生えた、奇妙な友情。

リタ・トゥシンハムとマーレイ・メルヴィン。

個性的且つ、中性的な魅力を持ったふたりの演技が素晴らしい。

凛々しい表情のトゥシンハムと、頼りなげな優男、メルヴィンの絶妙なコンビネーション。

花火を見つめるジョーと、彼女を陰でそっと見守るジョフリーの姿が切ない。

ほろ苦い結末と、皮肉なタイトル。

オープニングとエンディングに流れる子供の合唱も、妙に明るくて印象的。
ショコラ

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