ロンドンの貧民街に暮らす、1組の母娘。
自堕落な母に振り回される、風変わりな少女ジョー。
彼女と関わるふたりの青年が、黒人とゲイである奇抜な設定。
黒人青年は彼女に束の間の恋の喜びを与えてくれたが、水夫である彼はやがてジョーを残し、旅立ってしまう。
一方のデザイン学校に通う、ゲイのジョフリー。
水夫の子供を妊娠し悩むジョーに、彼はどこまでも優しく寄り添ってくれる。
ふたりの間に芽生えた、奇妙な友情。
リタ・トゥシンハムとマーレイ・メルヴィン。
個性的且つ、中性的な魅力を持ったふたりの演技が素晴らしい。
凛々しい表情のトゥシンハムと、頼りなげな優男、メルヴィンの絶妙なコンビネーション。
花火を見つめるジョーと、彼女を陰でそっと見守るジョフリーの姿が切ない。
ほろ苦い結末と、皮肉なタイトル。
オープニングとエンディングに流れる子供の合唱も、妙に明るくて印象的。