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ふがいない僕は空を見たのひでGのレビュー・感想・評価

ふがいない僕は空を見た(2012年製作の映画)
3.8
田畑智子さん、ご結婚おめでとうございます!

本作はあなたの熱演なしには成り立たなかった作品たと思います。素晴らしいプロ魂!

脱ぐとか脱がないとかにこだわる訳ではありませんが【ちょっとこだわってますが(^^;;】
日本映画は事務所の規制でしょうか、見せないための不自然なカットが多過ぎます。

愛し合っているのに不自然なカット割りやアングルや動き

愛し合うシーンが大事な要素の映画でも、そんな不自然さを見せられると、興ざめさせられます。

本作は、高校生と主婦のコスプレセックスシーンの激しさが売りでもあり、物語上も大切な役割をになっている。

それにきちんと応えたのは、ある意味主演女優としては当然ではあるが、今の邦画レベルでは賞賛されてもいいことですね。

さて、この話、それ以外のこと【コスプレエッチ】全く知らなかったから、
「へえ、こんな展開になるのか?!」と
非常に面白かった。

永山くんと田畑智子のことがバラされてからの話の方が俄然良くなる。

つまり、永山くんとクラスメイトの窪田正孝、彼のバイト先の先輩の三浦貴大。

このエピソードがぐっといい!
共通のテーマは「貧困」

貧困は、現在の青年の逃れられない大きなテーマなのだ、ということをこの映画は
きちんと語ってくれた。

それぞれの若者たちの「ふがいなさ」
それは、簡単になんか解決できないし、
安易に「前を向く」みたいなまとめもできないけど、

でも、かれらは「どんなに失敗しちゃっても、ふがいなくても」、
空を見上げて進んでいくしかないんだ。

原田美枝子の役がちょっととってつけたように感じてたけど、最後にこの職業が効いてくるのもいい!

まだ荒削りだけど、陰がある永山くんと窪田正孝がなかなか良い感じ。

田畑智子の役が一番希望が持てない気もするけど、それもまた小さな希望ってことで映画は閉じている。

さて、ちょこっと注文。
とても真面目で、現実の世界に足をしっかりついた青春映画だったけど、
「桐島部活〜」みたいな青春映画の金字塔までは至らなかった。

回想シーンが何回か繋がっていくんだけど、時間がイマイチ定かではなく、
「はあ!ここに繋がっていくのか!」的カタルシスはない。

前半をもっとシンプルに見せても良かったかなって思いました。
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