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やくたたずの0i7のレビュー・感想・評価

やくたたず(2010年製作の映画)
4.2
2012年にオーディトリウム渋谷で『Playback』を観てから三宅唱監督作品はチェックするようにしているのですが(『密使と番人』、最新作の『ワイルドツアー』は未鑑賞)、監督の処女作である『やくたたず』はなかなか巡り会えず、念願叶っての鑑賞でした
何てことのない光景も三宅監督がモノクロで撮ると美しくて、観終わった後も脳裡に灼き付いて時折フラッシュバックしました
ショットにおけるモノクロのバランスや先が読めない流れるようなカメラワーク、あどけない表情と"芝居"であるとは到底思えないような戯れるような芝居の演出..圧倒的なセンスをまざまざと見せつけられました
作品の一部として全うできたなら本望で、自分の名前を鑑賞者は知らなくていいというエゴを超えた境地の話をする俳優さんがたまにいますが、
私がもし俳優だったなら、三宅監督の映画に自分を刻みつけたいなとエゴ剥き出しで思う程、美しい映像でした
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