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藁の楯のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

藁の楯(2013年製作の映画)
4.7
人気漫画「ビー・バップ・ハイスクール」シリーズの作者で、作家としても活躍する木内一裕の同名小説を、大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也の共演で、鬼才・三池崇史監督が映画化したサスペンス・アクション。
殺人鬼を殺したら10億円を支払うという新聞広告に殺気立つ人々と、彼を警視庁まで移送する任務を受けたSPの息詰まる攻防戦が描かれる。
少女の惨殺事件が発生し、8年前にも殺人事件を起こし、出所したばかりの清丸(藤原竜也)が指名手配される。
3か月後、行方をくらました清丸を殺せば10億円をお礼として支払うという新聞広告が掲載される。
身の危険を感じた清丸は福岡県警に自首し、彼の身柄を警視庁まで移送するため、警視庁警備部のSP銘苅(大沢たかお)と白岩(松嶋菜々子)ら精鋭5名が派遣される。
味方であるはずの留置場の刑務官や警察病院の看護師まで清丸の命を狙う中で移送を開始するが、蜷川が立ち上げたキヨマルサイトに清丸の居場所が移送手段を変えても次々に更新され一般人から機動隊員までもが清丸の命を狙い襲ってくる。
キヨマルサイトに情報を流す内通者の存在を感じお互いに疑心暗鬼になり、警察官としての任務と人間としての良心の間で葛藤しながら移送を続ける銘刈をはじめとする移送チーム。
その果てには、驚愕の結末が待っていた。交通事故再犯者に妻をひき殺されたSP銘刈、銘刈のライバルでシングルマザーの白岩、清丸に内心怒りを感じている刑事神箸と奥村の刑事としての任務と人間としての良心の間で「人間のクズを守る意味があるのか」という葛藤をスケールの大きいアクションの中で骨太に描いていて、誰が内通者なのか疑心暗鬼になるサスペンスも終始ギリギリの緊張が途切れないので、映画オリジナルの驚愕のクライマックスでの展開は、原作を遥かに凌駕しています。
大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也の演技合戦も、見応えがあります。
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