Narmy

藁の楯のNarmyのレビュー・感想・評価

藁の楯(2013年製作の映画)
3.2
用水路で小学生の女の子の遺体が発見される。
犯人は出所したばかりの清丸国秀の可能性が高く、指名手配される。
3ヶ月後、殺された女の子の祖父が清丸の殺害に10億の懸賞金をかけると新聞広告を出す。

殺人を犯したものを命懸けで護る必要はあるのか、、、
綺麗な答えとしては、なにがあったとしても人を殺すということは許されないということになるのだろうか。
でも、当事者でない私が観ていても殺されても仕方が無いのではないかと思えてしまうほどの歪んだ犯人、、
とてもじゃないけど更生は望めない。
題材としては難しくて興味深いし登場人物達とともに葛藤を繰り返し、何かしらの答えを求めながら観てしまうけど、ラストでもすっきりすることはない。

全体としては、それらしい条件を上乗せし、殺害予告をより難しいもののようにしているけど、10億でこんなに次々と世の中が動くのだろうかというところや、警察サイドの手際の悪さがわざとらしく違和感がある。
警視庁がどのようなスタンスなのかもよく分からない。

出ている俳優達が上手く演じているので、ラストまで面白く観ることはできるけど、ストーリーとしては、もっと道標のようなものが見え隠れするようなところがあればすっきりするんだけどな。
被害者家族の哀しみや苦しみに、より思いを馳せることができ、皆が少しでも考えるきっかけになったのならいいけど。
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