うらぬす

君と歩く世界のうらぬすのレビュー・感想・評価

君と歩く世界(2012年製作の映画)
4.5
肉体が傷付き心が砕け、やがて遠回りをしながら癒え、また痛みに襲われ。得体の知れない人生という代物の正体は、その限りなき繰り返しなのかもしれない。Rust and Bone(錆と骨)というおそろしく恰好良い原題が意味するところが、最後の独白で腑に落ちた。
センスの塊のような映像表現に時々溜息をつく。零れ落ちて血のついた歯が地面の上で回転する様子を写したり、陽光が水面に複雑に反射してステファニーを神々しく照らしたり。