あでゆ

ストロベリーナイトのあでゆのレビュー・感想・評価

ストロベリーナイト(2013年製作の映画)
2.5
警視庁捜査一課の刑事として活躍する玲子が率いる姫川班は、管轄内で起きた4人の殺人事件を担当することになる。警察が合同特別捜査本部を設けて捜査に臨む中、犯人を名指しした匿名情報が寄せられるが、上層部からはすべてを黙殺しろとの命令が下る。玲子は単独で捜査を続け、その過程でマキタと出会う。

『ストロベリーナイト』というより、『インビジブルレイン』なんですよねこれ。雨がずっと降ってるっていう演出は嫌いじゃない。
そういやまだ観たことないなと思って観始めたら、前にもそう思って2回くらい観てたことに気づいた。

『ストロベリーナイト』シリーズの良さは端的に言って二つあると思う。それは「切れ味のいいストーリー」と「切れ味のいい編集」だ。
つまり、とてもゴールデンタイムに地上波放送してるとは思えないような結構突っ込んだ事件が多くて、主人公姫川玲子が過去に受けたレイプ体験を抉るような青少年の絡んだ犯罪だったり、なかなかエグめな警察不正だったり、犯罪スレスレの操作をするガンテツというキャラが立っていたりと連ドラとしてかなり攻めた要素が詰まっていたと思う。
そしてその切れ味をさらに研ぐような、暴力とも言っていい編集、カット割がすごく作品内容とシンクロしていて観ていて気持ちのいい作品だった。例えば毎話のラストは本当に「えっここで終わるの!?」ってタイミングで急に暗転して各話タイトルが出てくるんだけど、だがそれが良い!!っていう。

ただ今作はその前者の内容部分が希薄。正直よくある話だし、これ別に映画用に取っとくエピソードでも無かったんじゃね?っていうように感じる。大体ヤクザが絡むとこういう話多いし、汚職パートも凄く新鮮味のない内容、そのせいで普段よく見えていたカット割だったりが妙に雑に見えるっていうマイナス効果も生まれている。

無理に全キャラ出そうとして変にお祭り感出てるのもよくない。そのせいで結構キャラに渋滞が起きてて、姫川班のメンバーがほとんど何もしてないっていう。対暴力団のメンツも完全にいる意味がないし。
ただ菊田が姫川とヤクザのセックスを遠くから眺めて子犬みたいな悲しい表情をしてるのは凄く良かった。「送りましょう!」って最高に笑ったし。

まぁこの作品の竹内結子は他のどの竹内結子よりも美しいので、後はなんでも良いんですがね。
どうでも良いけど一個前に見た『脳内ポイズンベリー』と同じ監督なのか。
あでゆ

あでゆ