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雨粒の小さな歴史の8bitのレビュー・感想・評価

雨粒の小さな歴史(2012年製作の映画)
3.0
岩切一空監督の新作「聖なるもの」の特報が本当に美しくて怖くて、Youtubeで観ては本編への期待を募らせる日々でありますが、
その特報でじっとこちらを見続けている女の子が、南美櫻さん。
名前の読み方もわからないし、検索しても主に舞台で活躍されているという以外、全くといって良いほど彼女の情報が出てこない。
「聖なる~」の他に唯一出演している映画がこれ。ということでさっそく借りてみました。

若手監督らしい、斬新かつ実験的な演出が次々と飛び出してくる独創性のある映画です。
懸命に自身のアイデアやセンスを作品に詰め込んでいて、確かにひとつひとつのシーンや映像はセンスを感じます。
でもなんだかそれが押しつけがましいというか、「ほらほら、こんな映像撮ってこんな演出できるんだぞ!」っていう監督のドヤ顔が透けて見えてくるんですよね。
セリフを極力減らして映像で語ろうとしているけど、時折セリフがやたらと説明的なのも違和感。
目をこらしても耳をかたむけても、〝物語〟を感じることができませんでした。
わかるひとにはわかるのかもしれませんが、自分にはあまり感じるものがない映画だったなあ…。

お目当ての南美櫻さんは長い黒髪と大きな黒目が印象的な美人。だけどどこか怖さも秘めてる。
いきなりカメラ目線で髪を無造作に切り始めるシーンは強烈でした。
その後のダンスシーンも美しかった。

池松くんはこんな映画にもチョイ役で出ていて凄いなあ。
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