まるで道徳の副読本みたいな題名。
まず、言っておくが、この映画が目指そうとしたものは評価しています。
監督さんの作品群を見て、ちょっと引いてしまったのですが、僕がかなり辛辣に批判してしまった岡田将生主演映画もメガホン取ったんですね。
正直あの映画は、病気をネタにしたとても悪い映画でしたが、本作は、
少なくとも「死や残された命」みたいなことに正面から向き合おうす姿勢はそれこそ「潔い」と思います。
若い人が当然多くみる映画で、「近いし人の死と向き合うこと」をテーマに添え、それから大きくは逸れずに貫いたことは一定評価します。
が、、、、
その描き方があまりにも稚拙で、大切なテーマを考えるまで至らなかったのは残念。
近しい人、愛する人の死に直面して、
「私が生きていていいのだろうか?!」
「私のせいで死んだのではないだろうか?!」と、死を受け入れられず、
のたうち回って、苦しむ人たちを、
数多の映画で見てきました。
「父と暮せば」の宮沢りえ、しかり、
「ものすごく騒がしく〜」の少年しかり、
「マンチェスターバイザシー」のお父さんしかり、
もう、観客が
「あんたの苦しみは分かったてるよ、そんなに苦しまないで!!」て、画面に叫びたくなるような苦しみ方だった。
日本の現代劇でも「さよなら渓谷」でもそうだった。
この映画の2人、かなりのトラウマが残ったことと思う。特に岡田将生は、一生立ち直れないんじゃないかと思うほど過去に苦しい苦しい傷を持っている。
しかし、画面上からは、皆が羨むようなおしゃれな仕事に就き、職場内でも恵まれていて、友達もそれなりにいる。
そこに出会う2人。心の傷が画面からは伺えない。
泥酔した時に、「辛いんだ〜」、分かるけどさあ、つて、
2人の演技も普通の時にはいいのだが、感情が高ぶった時には甘さというか、硬さというか、身につまされない。
泥酔した長澤まさみ。高熱にうなされている岡田将生。顔色も変わらないなんて、手抜きだろう。
ダメなんだよ、そーゆーとこちゃんとやらないと!
それから、岡田将生と池脇千鶴の関係は、どうも落ちないなあ、あの中で出てくるエピソードは、完全に感動されるために用意されたエピソード!
テーマが良かっただけに、稚拙さが余計もったいない。つ