ディズニー長編アニメーション第9作目。
『ピノキオ』のコオロギ、ジミニー・クリケットも登場する出血大サービス映画の1本。
また、世界的に有名な腹話術師のエドガー・バーゲンさんも出演している。
ノーベル文学賞受賞者シンクレア・ルイスの原作をアニメーションにした『ボンゴ』と、おなじみの『ジャックと豆の木』をミッキーたちが演じる、2本立ての短編映画。
あいまに、ジミニー・クリケットのおしゃべりや、実写の腹話術が挿入されている。
『ボンゴ』は、サーカスの子熊の物語。
サーカスで働いている子熊のボンゴは次のサーカス会場への移動の列車から野生への誘いにより脱走して森に行く。
そこでメス熊と恋におち、野性のルールを学んでいく…といったストーリー。
『ミッキーとジャックの豆の木』は、ミッキー、ドナルド、グーフィーのおなじみ3人組が、魔法の豆から生えたツルをつたって雲の上の世界へ行き、巨人ウィリーが“幸せ谷”から奪った歌う竪琴を、ドナルドたちが取り返す、というもの。
本家『ジャックと豆の木』とは筋立てが全然違うし、異なる点が数多くありますので、別物として観た方が良いです。
『ボンゴ』『ミッキーのジャックと豆の木』の2編は良く言えば古典的。
悪く言えば古臭い。
テーマ性も低く、全編シュールな雰囲気が漂う。
作ったフィルムを強引につなげただけに見えるし、実際にそのとおりかもしれない。
映画館や90分程度の長編作品を期待してみると退屈かもしれない。
ぶっちゃけ、おもしろいとは言えないが、妙なおかしさはある。
空腹と疲労で我慢の限界に達したドナルドが、斧を隠しつつ牛を喰い殺そうする場面は、今見ても衝撃的。