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東ベルリンから来た女のmhのレビュー・感想・評価

東ベルリンから来た女(2012年製作の映画)
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1980年の東ドイツの田舎町を舞台にしたヒューマンドラマ。
シュタージとは? みたいな基礎説明を省いているので、ぼんやり見てる勢には不親切。とはいえ、シュタージがわかったところで別にどうってことはない作りにしてある。
見る側が受動的にならざるを得ない構成にするなら、もっと明確なフックが欲しい気もした。いろんな物事が並列で起こっていてどれがフックなのかわからなくなってる。
作中時間であと10年もしないうちにベルリンの壁崩壊なので、どのみちハッピーエンドだ。そのあたりも含めての年代設定だったのかなと思う。
「あの日のように抱きしめて」の監督とメインキャストなので、同じ劇団の次回公演みたいなおもむきがあり、「あの日の――」が好きなら、きっとこれも気に入る。
個人的には「あの日のように抱きしめて」と同様、好きでも嫌いでもなかった。
主演のニーナホスがかっこよく、彼女の佇まい雰囲気を楽しむのが正解か。
ラストカットもかっこよかった。いっぽうで、あのスタイリッシュなラストは映画全体が軽視される原因にもなってそう。
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