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ゼロ・ダーク・サーティのおんのレビュー・感想・評価

ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)
4.3
0:30

ウサマビンラディンを追う、20台中盤の若き女性CIA捜査官マヤの8年間にわたる執念の捜査の話。

アメリカ人万歳思想に陥らないように、客観的視点から描かれていたのがすごく良かった。
具体的に、本作始めのシーンからアメリカ人にとって都合の悪い、捜査のために行われていた拷問などの事実も忠実に再現されており、バイアスのかかった映画になっていなかった。

またウサマビンラディンという現代の怪物と戦ううちに、初めは拷問に対して抵抗のあったマヤが周囲の友人、同僚を失うにつれ、怪物に近づいていくような過程がすごく面白かった。

重いテーマを的確に繊細な表現で伝えているだけでなく、終盤のアクションのシーンは緊迫があって目が離せなくなり、これだけでも一見の価値あり。

最後のシーンは人それぞれの解釈があると思います。あくまで自分として

これまでマヤの全てを捧げてきたことを達成したけれども、どこか達成感とのギャップがある状態なのかなと。
テロ行為の根絶を目指したのであって、ただし実際に見たのは1人の死体、これで自分の目標は達成できたのだろうか?というマヤの喪失感や苦悩から来るものなのかなと解釈しました。

見応えがあって考えさせられるいい映画でした。